初心者の為のチヌ釣り講座⑨アタリから取り込み

ゴールデンウイークもすでに終わり、のっこみチヌももうそろそろ終わり。
クロダイの生態と行動パターンから始まった、”初心者のためのチヌ釣り講座”も今回が最終回。
今日はチヌ(クロダイ)のアタリと取り込みについてあれこれ。。

チヌのアタリとアワセ

「チヌの二段引き」といわれるように、前アタリがでてからジワジワとウキが深く沈んでいくパターンがほとんどだが、活性が良い時や早い流れの中ではいきなり竿をひったくるような事もある。とにかくアタリはすべてチヌだと思ってアワセる。

本アタリが出たらウキが見えなくなるまで、あるいは沈む速度に加速がつくまで待ってアワセる遅アワセが基本。
アワセるといっても竿がビュンビュン音を立てるような大アワセをするのはマズイ。
海中で糸鳴りがすると黒鯛が散ってしまうので、糸ふけを取ったら手首を返すつもりで、肘から先だけを使う程度でいい。

それでも何度やっても合わないときや途中で付け餌を離すときは針の大きさを変えたり、ウキの浮力を出来るだけ殺してみる。
ある程度ウキが沈んでから動かないときはゆっくり糸を張ることで、アタリが明確に出たり、竿にのってくることも多い。

 

クロダイ

 

取り込み

チヌが針がかりしたらすぐに糸を巻かず獲物の大きさを確かめる。
糸を出す必要が無ければ竿を立ててタメる。しばらくすると竿の弾力だけでコチラを向くのでそれから寄せる。

しかし、巨チヌは根がかりと間違うほど最初は動かず、少ししてからゆっくり動き出すことがある。
そう言うときは無理にこちらを向かせず (その時の仕掛けや状況もよるが) 少し糸を出して沖に走らせながらスタミナを消耗させる。

勢いが弱まったら竿を倒して、弧を描くように徐々に魚の向きを変えてやるつもりで寄せる。

黒鯛はクロのようにある程度寄せてからも強力に根に突っ込むという事はないので、勝負を急がず沖で浮かせるつもりでいい。
また、強い力をかけると底に向かって走るが、竿を倒しテンションをかける程度の力加減だと沖の深いほうへゆっくり走るので、その状態で沖である程度弱らせればいい。

 

ビッグママが潜む対馬浅茅湾

今年も対馬の浅茅湾では50センチオーバーのチヌが連日あたり前のように釣れていた。クロダイを腹いっぱい釣り上げたいと思うなら、一度対馬へ釣行することをお勧めする。

しかし、これだけ巨チヌの魚影が濃い浅茅湾でさえ60センチの壁は厚い。
”ビッグママ”と呼ばれる60センチをはるかに超えるモンスターがいるのは間違いないだろうが、これがめったにあがらない。

それは、何故だろうか・・・

浅茅湾

 

老齢の巨チヌは十数年生きのびてきたわけで、他のチヌとは行動パターンも捕食する餌も違うと考えられる。
もちろん群れで行動する事はないだろうが、どんなところに棲息し、どんな餌を好むのかよく知られていない。

私もいつかはビッグママを釣りたいと思っているが、通常のチヌ釣りとは全く考え方を変えるようにしている。

そういえばイチローも、「僕の場合、ホームランとヒットの打ち方はまったく違う」と言っていたっけ。

 

それではみなさん、幸運を!!