初心者の為のチヌ釣り講座⑧撒き餌と付け餌

いや~、連休中には終わらせたかったこの講座ですが、結局間に合わず   m(__)m
こんなに天気のいいゴールデンウイークは初めてだったのに、親戚の節句や仕事で忙しく一日も釣行できない最悪の連休でした。

という、間に合わなかった言い訳はこれくらいにして・・・
今日は意外と簡単に考えがちな撒き餌についてのあれこれ。

 

集魚材の効果

昔は集魚材などなく、付け餌も撒き餌もアミを使っていた。
オキアミが登場してからはオキアミと一緒に使う集魚材が開発され、ブッコミ釣りや落とし込み釣りは別として、フカセ釣りに撒き餌は欠かせないようになった。

ほとんどの場合、撒き餌はオキアミに集魚材を加えるが、集魚材にはこんな効果がある。

  • 強い匂いと濁りでクロダイを寄せる
  • キラキラ効果でクロダイにアピールする
  • 拡散するので広い層で付け餌と同調する
  • オキアミがまとまり遠投できる
  • 魚の腹にたまらない
  • オキアミの鮮度を長持ちさせる

のっこみチヌ

 

何故チヌが濁りに寄ってくるのか判りやすい話がある。
以前、福岡西部の姫島の沖で海砂が採取されていたが、その海砂採取の数時間後にその場所にボートで出かけた釣り人二人が、虫餌で100匹以上のチヌを釣ったそうだ。

つまり、砂や泥の海底を掘ったところにはたくさんの虫がいることをチヌは知っているわけで、濁りがあればそこには餌があると思って寄ってくる。

 

撒き餌は現地で作る

まき餌の打かた

同じのっこみチヌ狙いでも時期やポイントによって撒き餌は変わってくる。いつも同じ撒き餌では状況に対応できない。
水温が低いのっこみ初期と浮いてくることが多い連休前後では撒き餌の中身が違うのが当然。

また、最初から撒き餌を混ぜる人も多いと思うが、集魚材も全て混ぜてしまうのはまずい。釣り場が決まっているならいいが、すでに定員オーバーで目的の磯に上れなかったり、風が強くて釣りづらかったりしたら、予定を変更しなければならないが対応できなくなってしまう。

釣り場に着いたら、目の前で海女さんが潜っていたという事もある。
現地に行ってみないとわからないことは多いので、撒き餌は釣り場に着いてから作るのが基本。

一日分の目安として私の場合は、オキアミ1角半に集魚材2袋(比重が重いものと軽いもの)と麦1/2袋を基本としている。
餌とりが多ければもっと多くするが、この時期餌取りはそう多くない。
オキアミはクロ釣りのときのように細かくカットせずそのまま使うが、のっこみ初期の水温が低い時は半分くらいをカットする。

 

チヌのマキ餌

底を中心に釣る事が多いので麦はよく使うが、特にのっこみ初期には欠かせない。
その他、麦はキラキラ効果と、底に沈んで寄ったチヌを足止めする効果もある。意外と見逃しているが、チヌに限らずクロやイサキも麦自体をよく食べる。

付け餌は撒き餌からしっかりしたものを取っておき、ハードタイプの”生イキくん”などと併用する。
チヌの活性が低い時には生の小粒やハードタイプのS~Mを使うが、活性が高ければL~LLくらいのサイズを使う。

その他にも私はボイルやムキエビの小粒を使う事もある。
小粒のしっかりしたボイルと塩を振って身を締めたムキエビ、自家製の特殊な餌を保冷材を入れたタッパに入れてクーラーに忍ばせている。

 

撒き餌は多いほどいいのか?

一日釣りをしても、釣れる地合いは短いのでずっと同じように撒き餌を打ち続ける必要は無い。
特にチヌ釣りの場合は最初に魚を寄せるために多くの撒き餌を打つ。
ポイントの回りに広く打ち、徐々に絞っていき、魚が寄って餌が取られるようになったら少しづつコンスタントに打ち、チヌを足止めする。

潮が止まっているときや、明らかに食いそうに無い時間帯にバンバン撒き餌を打つ必要はないので、そういう時間帯はボチボチやっていればいい。
場を休ませるつもりでしばらく休憩したほうがよい場合もある。

特に浅いところで潮の流れが無い時は大量の撒き餌が底に溜まってしまうことになる。

そうするといざチヌが回ってきた時に下の餌ばかり拾い、付け餌を食う確率が極端に下がってしまう。多すぎる撒き餌が獲物を遠ざけてしまうわけだ。
そういう意味でも、撒き餌の打ち方にメリハリをつけるということが大事。

撒き餌は仕掛け投入前と投入後に2~3杯を時間差で打ち、撒き餌の層を作ることをいつも心がける。
取り込みの途中でも他のチヌを散らさないために2~3杯打つことも忘れずに。

さて次回はいやっと最終回、チヌのアタリと取り込みについて。

 

もちろん、お代はいただきません   ^_^;